「特定技能」外食分野における受入れ可能な人材と職務内容について

平成30年12月出入国管理及び難民認定法(入管法)が改正され、新たな在留資格「特定技能」が新設されました。

特定技能外国人の受け入れ可能な業界は、介護、建設、外食、農業などとなっております。

外食分野では2019年から5年間で最大5万3千人の特定技能外国人材を受け入れるとされています。5万3千人は上限値でありますが、5年後の業界や経済状況により新たな方針が発表されると思われます。

このページでは「特定技能」外食分野について、外国人材が満たす要件、所属機関が満たす要件、従事可能な業務について説明いたします。

1.特定技能について

特定技能の制度は、日本の人手不足対策の一つです。

特定技能外国人を受け入れるには、各業界が人材不足対策を国内で実施したが、それでも解決できなかったという場合に認められます。

  • 「生産性向上に取り組みました。」
  • 「国内人材の確保の取り組みをしました。」
  • 「それでも人手不足です。」

という業界団体の要望を聞き、

「この業界は特定技能外国人を受け入れ可能です。」

と国が認めることなります。

特定技能外国人とは、一定の専門性・技能がある外国人であり、即戦力で働ける能力のある外国人をいいます。

特定技能には、特定技能1号と特定技能2号に分かれます。特定技能2号の方がより技能が高いという意味になります。

特定技能1号は、在留期間は通算5年まで、配偶者と子供の家族ビザは取得できません。

特定技能2号は、在留期間の上限はなく、配偶者と子供の家族ビザが取得できます。

2.特定技能1号(外食分野)においての人的要件

人的要件としては、技能水準と日本語能力水準を満たす外国人である必要があります。

①技能水準と日本語能力水準を満たす者

技能と日本語能力を満たしているかは試験に合格する必要があります。これらの試験は2019年4月から実施されるよう準備が進められています。日本語能力試験などは現行の試験がありますので、すぐにでも対策が可能です。

技能水準と日本語能力水準の試験はつぎのとおりです。

技能水準(試験区分)

特定技能外食分野の技能水準は、「外食業技能測定試験(仮称)」に合格する必要があります。

外食業技能測定試験(仮称) とは、飲食物調理、接客及び店舗管理の業務を行うのに必要な能力を測る試験です。試験内容は「飲食物の取扱い業務」、「調理業務」、「給仕業務」、「管理業務」ができる知識・技能を確認するものとなっています。

試験言語は、現地語と日本語で行われます。コンピューターによるCBT方式、又は、ペーパーテスト方式で行われ、国内や外国で年2回程度実施される予定です。

開始時期は2019年4月から実施予定です。

国内における試験は、大都市圏以外の地方を含 めた全国10か所程度で実施されます。

なお、試験申し込み時に、「飲食物調理」か「接客主体」のどちらかを選択することができます。

この試験は、日本で試験を実施する場合、退学や除籍になった留学生、失踪した技能実習生、難民認定申請中の外国人、技能実習中の技能実習生は試験を受けられません。

日本語能力水準

以下のいずれかを満たす。

  • 「日本語能力判定テスト(仮称)」
  • 「日本語能力試験(N4以上)」

日本語能力判定テスト(仮称)とは、ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力を判断する試験です。

コンピューターによるCBT方式で外国で年6回程度実施予定です。実施開始時期は2019年4月からとなっています。

一方日本語能力試験N4は、すでに試験が実施されている試験です。日本語能力試験N4は、「スプーンを持ってきて」との問いに解答できるレベルです。会話でややゆっくりと話される内容であれば理解できるレベルです。

3.所属機関の要件

  1. キャバクラなどの「接待飲食等営業」を営む営業所で働かせないこと。

  2. 風俗営業法で定める「接待」を行わせないこと。ここで言う「接待」とは、隣に座りお酌をする行為などです。

  3. 「食品産業特定技能協議会(仮称)」の構成員になること。

  4. 「食品産業特定技能協議会(仮称)」に協力すること。

  5. 農林水産省等の調査に協力すること。

  6. 登録支援機関に1号特定技能外国人支援計画の実施を委託するに当たっては、食品産業特定技能協議会(仮称)の構成員となっており、かつ、農林水産省及び食品産業特定技能協議会(仮称)に対して必要な協力を行う登録支援機関に委託すること。

4.雇用形態

雇用形態は、直接雇用と一定の条件を満たせば派遣社員として採用することも可能です。

5.特定技能1号の業務

  • 飲食物調理
  • 接客
  • 店舗管理

なお、上記に加え付随業務として、

  • 原材料調達・受入れ
  • 配膳作業 など

が認められます。

そのため、飲食物調理、接客、店舗管理を主業務とし、たまに、原材料調達・受入れ作業、配膳作業を行うことができるということになります。

6.おわりに

特定技能外国人の外食分野における受入れ上限数5年間で5万3千人となっております。さらに、地域偏在が起こらないよう、地域ごとにも人数の制限が加わる予定です。

そのため、特定技能外国人を受け入れるには、早期に制度を実施できた事業者が、人材を確保できるということになります。

なお、2019年1月現在、外食分野の特定技能2号の要件は未定です。わかり次第このサイトで紹介をしたいと思います。